2026.04.24|マテハン

3PLとは?概要・メリットから選び方までプロがわかりやすく解説

物流業務の効率化を検討する中で、「3PL」という言葉を耳にする機会が増えています。 3PL(サードパーティーロジスティクス)とは、自社の物流業務を外部の専門業者に委託する仕組みのことです。近年、人手不足やEC市場の拡大を背景に、製造業・小売業・食品業など幅広い業種で導入が進んでいます。 この記事では、3PLの意味・定義からサービス内容、メリット・デメリット、業者の選び方まで、物流のプロがわかりやすく解説します。「3PLの導入を検討しているが、何から始めればよいかわからない」という方はぜひ最後までご覧ください。

目次

1.3PLとは

3PLの意味・定義

3PLとは、「Third Party Logistics(サードパーティーロジスティクス)」の略称で、日本語では「第三者物流」とも呼ばれます。荷主に代わって、物流業務の企画・設計から実際の運営までを、第三者の専門業者が一括して担う仕組みのことです。

単に輸送や保管を外部に委託するだけでなく、物流プロセス全体を包括的にアウトソーシングできる点が、3PLの大きな特徴です。委託する企業は物流業務の負担を軽減しながら、自社のコア事業に経営資源を集中させることができます。

1PL・2PLとの違い

1PL(ファーストパーティーロジスティクス)とは、荷主が自社のトラックや倉庫を保有し、物流業務をすべて自社で完結させる形態です。自社物流とも呼ばれ、業務全体を自社でコントロールできる一方、設備投資や人員確保にかかるコストが大きくなりやすい点が特徴です。

2PL(セカンドパーティーロジスティクス)とは、輸送や倉庫保管などの業務を運送会社・倉庫会社に個別に委託する形態です。業務ごとに委託先が異なるため、物流全体を最適化しにくいという課題があります。

3PL(サードパーティーロジスティクス)は、物流の専門知識とノウハウを持つ第三者の事業者が、荷主に代わって物流業務全体を一括して担います。輸送・保管・在庫管理・流通加工といった業務に加え、物流戦略の立案や継続的な改善提案まで含めてサービスを提供できる点が、1PL・2PLとの大きな違いです。

2.3PLでできること

3PLでは、自社の物流部門が担っていた業務を幅広く委託することができます。ここでは、3PLが対応する主なサービス内容を紹介します。

保管・入出庫管理

商品や原材料の倉庫保管から、入庫・出庫作業の管理までを一括して担います。保管スペースの確保や在庫の適正管理を専門業者に委ねることで、自社で倉庫を保有・運営するコストや手間を削減できます。

入庫時の検品や棚入れ、出庫時のピッキング・梱包といった庫内作業も対象となるため、物流センター全体の運営をまとめて任せることができます。

輸配送

拠点間の輸送から、得意先への配送までを担います。自社でトラックや配送網を持たなくても、3PL事業者のネットワークを活用することで、全国規模の輸配送に対応することが可能です。

配送頻度や納品条件が複雑な場合でも、物流のプロが最適なルートや手段を設計・運用するため、安定した配送品質を維持できます。

流通加工・梱包

商品の値付けやラベル貼り、セット組み、ギフト包装など、出荷前に必要な加工作業も3PLの対応範囲です。

小売店や通販向けに求められる細かな梱包仕様にも対応できるため、荷主の手間を大幅に軽減できます。

在庫管理・システム連携

WMS(倉庫管理システム)を活用した在庫のリアルタイム管理も、3PLが担う重要な業務のひとつです。入出庫の実績をデータで可視化し、在庫の過不足を防ぐことで、欠品や過剰在庫によるロスを抑えることができます。

荷主の基幹システムとの連携にも対応しているケースが多く、受発注データとの連動や出荷指示の自動化など、業務効率をさらに高める仕組みを構築することも可能です。

3.3PLのメリット

自社の物流業務を3PLに委託することで、どのような効果が期待できるのでしょうか。主なメリットを4つ紹介します。

コスト削減

自社で物流を運営する場合、倉庫の賃借料・設備投資・人件費などの固定費が継続的に発生します。3PLを活用することで、これらの固定費を変動費にできるため、物量の増減に応じてコストを柔軟にコントロールできます。

また、3PL事業者は複数の荷主の物流をまとめて担うため、輸送コストや倉庫運営コストのスケールメリットを享受できる点も、自社運営との大きな違いです。

人手不足の解消

物流現場における人材確保は、多くの企業が抱える共通の課題です。ドライバーや倉庫作業員の採用・育成を自社で行うことには限界があり、繁忙期の急な増員対応も容易ではありません。

3PLに委託することで、こうした人材確保の負担から解放されます。物流専門業者が保有する人材リソースやノウハウを活用できるため、安定した物流オペレーションを維持しやすくなります。

委託先のノウハウ活用

3PL事業者は、多様な業種・業態の物流を手がけてきた豊富な実績とノウハウを持っています。自社では気づきにくい非効率な作業フローや改善余地を発見し、継続的な改善提案を受けられる点は、自社運営にはない大きなメリットです。

物流の専門知識を持つパートナーと継続的に連携することで、コスト削減や品質向上を長期にわたって追求することができます。

本業へのリソース集中

物流業務の運営・管理には、相応の時間・人員・コストがかかります。3PLへの委託によってこれらの負担を軽減することで、製品開発や営業・マーケティングといった自社のコア事業に、経営資源をより集中させることが可能になります。

事業の成長フェーズに合わせて物流規模を柔軟に拡張・縮小できる点も、本業に専念したい企業にとって大きな利点です。

4.3PLのデメリット・注意点

3PLには多くのメリットがある一方、導入にあたって事前に理解しておくべき注意点もあります。委託を検討する際は、以下の点を踏まえた上で判断することが重要です。

自社ノウハウの維持・蓄積が課題

物流業務を外部に委託することで、社内に物流に関する知識や改善ノウハウが蓄積されにくくなるという側面があります。長期にわたって委託を続けた場合、自社で物流を再内製化しようとしても、すぐに対応できる人材や知見が不足するリスクがあります。

委託先任せにならないよう、定期的な業務報告や改善活動の共有を通じて、自社としても物流の状況を把握し続ける姿勢が大切です。

委託先選定の難しさ

3PL事業者の規模・対応業種・サービス範囲は様々であり、自社のニーズに合った委託先を見極めることは容易ではありません。価格だけで選定してしまうと、品質や対応力の面で期待を下回るケースもあります。

導入前に複数の事業者を比較検討し、実績や改善提案力、システム対応力などを総合的に評価した上で選定することが重要です。

コミュニケーションコストの発生

物流業務を外部に委託する以上、委託先との情報共有や調整にかかるコミュニケーションコストが生じます。自社内で完結していた判断や指示が、委託先とのやり取りを介することで時間がかかるケースもあります。

定期的なミーティングや報告体制を整備し、双方の情報連携がスムーズに行える仕組みを構築しておくことが、円滑な運営につながります。

5.3PL業者の選び方

3PLの導入効果を最大化するためには、自社のニーズに合った委託先を選ぶことが不可欠です。ここでは、3PL業者を選定する際に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

業種・商品への対応実績

物流の運営方法は、取り扱う商品の特性や業種によって大きく異なります。食品であれば温度管理、医薬品であれば品質管理基準への対応、アパレルであれば流通加工や仕分けの精度など、業種固有の要件を満たせるかどうかを確認することが重要です。

自社と同じ、あるいは近い業種での対応実績が豊富な事業者であれば、現場特有の課題にも迅速に対応できる可能性が高くなります。

改善提案力

物流業務の委託先に求めるべきは、単なる「運営の代行」にとどまらない改善提案力です。日々の業務の中から非効率な工程を発見し、コスト削減や生産性向上につながる提案を継続的に行えるかどうかが、長期的なパートナーとしての価値を左右します。

契約前の提案内容や、過去の改善実績についても確認しておくとよいでしょう。

自動化・システム対応力

物流現場における自動化やデジタル化の需要は年々高まっています。WMS(倉庫管理システム)による在庫管理の精度向上や、マテハン機器を活用した省人化など、テクノロジーを活用した物流改善に対応できる事業者かどうかも、重要な選定基準のひとつです。

自社の基幹システムとの連携実績や、将来的な自動化投資への対応可否についても、事前に確認しておくことをお勧めします。

信頼性

物流は企業活動を支える重要なインフラです。委託先の財務基盤や対応拠点の広さ、緊急時のサポート体制など、長期にわたって安心して任せられる信頼性を持つ事業者かどうかを見極めることが大切です。

全国規模の拠点網を持つ企業や、豊富な実績を持つ事業者であれば、安定したサービス提供が期待できます。

6.トヨタL&F × ALSoの3PL

トヨタL&Fが3PLに対応できる理由

トヨタL&Fは、フォークリフトをはじめとする産業車両や自動倉庫・AGV・WMSなどの物流システムを70年以上にわたり提供してきた物流のプロフェッショナルです。

マテハン機器とシステムの両面に精通しているからこそ、倉庫設計から機器選定、導入後の運用改善まで、物流に関わる課題を一貫して支援することができます。また、トヨタグループが長年にわたって現場で磨いてきた改善ノウハウを物流領域に活かし、単なる設備導入にとどまらない継続的な改善活動を強みとしています。

こうした背景のもと、トヨタL&Fは自社グループの3PL専門会社であるALSoと連携することで、物流センターの運営から改善まで、トータルで対応できる体制を整えています。

ALSoとは

ALSo(アドバンスト・ロジスティックス・ソリューションズ株式会社)は、株式会社豊田自動織機の100%子会社として2002年に設立された3PL専門会社です。関東・中部・関西に拠点を展開し、アパレル・食品・医薬品・日用品など、多種多様な業種の物流センター運営を手がけています。

ALSoの最大の特徴は、トヨタ式の改善手法を物流現場に本格的に取り入れている点です。KPIによる効果の可視化や日常的な改善活動を通じて、物流センターの品質改善・生産性向上・最適化を継続的に追求します。「改善して終わり」ではなく、運営を続けながら現場に寄り添い、長期的な視点で物流体制の強化を支援します。

また、トヨタL&Fとの連携により、必要に応じてマテハン機器やWMSの導入による自動化・見える化もあわせてサポートできる点も、他の3PL事業者にはない強みです。

▶関連ページ:ALSoのサービスサイトはこちら

7.導入事例

ALSoが実際に取り組んだ物流センターの改善事例を紹介します。

【食品スーパーB社様】レイアウト変更により付帯工数を30%削減

食品スーパーの物流センターにおいて、作業レイアウトの見直しを実施。動線の無駄を排除し、付帯工数を30%削減することに成功しました。トヨタ式の改善手法に基づいた現場分析により、コストをかけずに生産性を向上させた事例です。

▶関連ページ:取り組み事例の詳細はこちら

【豆腐A社様】川上改善で欠品ゼロを達成

豆腐メーカーの物流において、発注・補充のプロセスを川上から見直す改善を実施。欠品が慢性的に発生していた課題に対し、在庫管理の仕組みそのものを再設計することで、欠品率をゼロにすることを達成しました。

▶関連ページ:取り組み事例の詳細はこちら

【スーパーマーケットA社様】ムダ作業削減により生産性11%向上

スーパーマーケット向け物流センターにおいて、作業工程の中に潜むムダを徹底的に洗い出し、改善を実施。その結果、センター全体の生産性が11%向上しました。設備投資に頼らず、オペレーションの見直しだけで成果を出した点が特徴的な事例です。

▶関連ページ:取り組み事例の詳細はこちら

8.まとめ

3PLとは、輸送・保管・在庫管理・流通加工などの物流業務を、第三者の専門業者に包括的に委託する仕組みです。

コスト削減や人手不足の解消、物流ノウハウの活用など、自社運営では得られないメリットを享受できる点が大きな魅力です。
一方で、委託先の選定や自社ノウハウの蓄積といった課題もあるため、パートナーとなる3PL事業者の実績・提案力・信頼性を十分に見極めた上で導入を進めることが重要です。

トヨタL&FとALSoは、70年以上の物流改善ノウハウとトヨタ式の改善手法を掛け合わせ、物流センターの運営から継続的な改善まで、一貫してサポートします。3PLの導入や物流体制の見直しをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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